検査の種類と特徴

結節性硬化症になると、どのような検査が必要なのですか?

イラスト 定期的に受診することが重要です!!

結節性硬化症は、さまざまな合併症がおこる可能性のある病気のため、それらを調べるための検査も多岐にわたります(表1)。
年齢によって出現しやすい症状がある程度わかっているので、それぞれの年齢に応じて必要な検査も変わります。
たくさんの検査を受けるのは大変ですが、治療の必要なタイミングを逃さないためにも定期的に検査を受けることが大切です。
ここでは、結節性硬化症の検査の種類と、それぞれ何を調べる検査なのかを理解しましょう。

表1 結節性硬化症の検査

部位 検査の種類 調べられる
病状・症状
検査の頻度 検査内容
脳のCT検査
脳のMRI検査
脳の合併症
(結節、脳の腫瘍)
など
小学校入学まで6ヵ月~1年に1回程度、 必要時 CT、MRIは脳の断面図を連続撮影して、脳の内部を画像化する検査です。
脳内の結節、腫瘍の有無や大きさを確認できます。
脳波の検査 てんかん 必要時 頭に電極をつけて脳が出す電気信号を調べることで、てんかん発作を引きおこす神経の過剰な興奮がないかを確認する検査です。
寝ているときと起きているときの脳波を24時間測定する場合もあります。
皮膚 Wood灯検査 白いあざ(白斑) 診断時 ブラックライト(紫外線)を皮膚にあてて、色素がぬけているところがないかを調べます。
眼底検査 眼の合併症
(眼の腫瘍)
診断時、必要時 眼底カメラや眼底鏡という検査機器を使い、眼の奥の網膜という部分を観察、撮影して腫瘍の有無を調べます。
心臓 心臓の超音波検査 心臓の合併症
(心横紋筋腫、不整脈)
新生児期に腫瘍があった場合6ヵ月~1年に1回 超音波をあてて、心臓の異常を調べることができる画像検査です。
心電図検査 必要時 体の表面に電極をつけ、心臓が出す電気信号に乱れがないかを調べます。
胸部のCT検査 肺の合併症
(肺LAM)
診断時

思春期以後年1回
CTは肺の断面図を連続撮影できる検査です。ふつうのCTよりも、精密に画像化できる高機能CT検査をおこないます。超音波検査よりも精度が高い検査です。腫瘍の有無や大きさを確認できます。また、肺がん(悪性腫瘍)と見分けるためにも有用な検査です。
肺機能検査 呼吸機能に問題がないかを調べます。
息を大きく吸ってから、1秒間に吐き出せる息の量を測る検査や、肺活量の検査、肺からどれだけ体内に酸素が取り込まれるかをみる検査など、いくつかの種類があります。
細胞診 必要時 胸やお腹に水がたまっている場合、それを調べて、リンパ液、脂肪などが混じって白く濁っていないかを調べることで、肺LAMの状態を把握できます。
腎臓 腎臓の超音波検査 腎臓の合併症
(腎嚢胞、良性・悪性の腫瘍)
診断時

中学入学後年1回
腎臓に超音波をあてて腎臓の内部を画像化する検査です。腎臓の中の腫瘍の有無、大きさを確認します。
妊娠中の胎児の検査や、幼児に対する検査としてもおこなわれます。
腎機能検査
(尿検査、血液検査)
採尿と採血で得られた尿・血液の成分をみて、腎臓のはたらきの低下の程度を調べることができる検査です。
腎臓のCT検査
腎臓のMRI検査
CT、MRIは腎臓の断面図を連続撮影できる検査です。超音波検査よりも精度が高い検査です。腫瘍の有無や大きさを確認できます。また、腎臓のがん(悪性腫瘍)と見分けるためにも有用な検査です。 小児に対しては放射線を使わないMRI検査が選ばれることが多いです。
腎臓の病理検査 診断時 腎臓にできた腫瘍の一部を切りとって、顕微鏡でみる検査です。良性か悪性かを判断します。
大腸 直腸の病理検査 腸の合併症
(過誤腫性直腸ポリープ)
診断時 直腸にできた腫瘍の一部を切りとって、顕微鏡でみる検査です。良性か悪性かを判断します。
エックス線検査 骨の合併症 診断時 エックス線をあてて、骨に異常がないかを調べる検査です。
その他 病理検査 肝臓などの合併症
(腫瘍など)
診断時
必要時
肝臓などにできた病変の一部を切りとって、顕微鏡でみる検査です。良性か悪性かを判断します。
血圧測定 腎臓のはたらきの異常 血圧が正常かどうか確認します。高い場合、腎臓に異常がある可能性もあります。

結節性硬化症の診断基準および治療ガイドライン(日本皮膚科学会ガイドライン)より作表

監修:鳥取大学名誉教授 大野耕策 先生

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