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結節性硬化症のひろば 結節性硬化症と診断された方とご家族の方へ

てんかん
(てんかん・難治性てんかん)

①てんかん

てんかんは、どんな病気ですか?

てんかんとは、脳の中の神経細胞が異常に興奮することで、発作がおこる病気です。
結節性硬化症では、もっとも発症する頻度が高く治療が必要な病気です。
てんかん発作をきっかけにして結節性硬化症がみつかる患者さんが多く、小児の結節性硬化症患者さんの10人中6~9人にてんかんがみられるといわれています。

てんかんがおきやすいのは何歳ごろですか?

生後1年以内に約6割の方が発病します。

てんかん発作は、どんな症状ですか?

早期の乳児期には、両腕をあげ頭部を前屈する強直発作(点頭てんかん)がみられます。数秒間の間隔で数回~数十回反復することが多いです。
乳幼児期には、意識がなくなったり、体の力が抜けたり、手足の一部がこわばったり、けいれんしたりする、タイプの異なるてんかん発作がみられます。
発作のタイプは、個人によって違いますし、年齢によっても変わることもあります。

どのような検査を受けるのですか?

脳波検査で、てんかんであるかどうか、またどのような種類なのかを判断します。検査による痛みなどはありません。
脳波検査には、眠っているときに測定する脳波記録とおきているときに測定する脳波記録があります。

両腕をあげ、頭部を前屈する子供のイラスト
  • 両腕をあげ、頭部を前屈する
  • 数秒間の間隔で数回~数十回反復
ジャクソン発作の子供のイラスト
  • 身体の一部のけいれんや、一部から始まって全身に広がる発作(ジャクソン発作)
突然の意識消失し数秒後、回復した子供のイラスト
  • 突然の意識消失と数秒後の回復
  • 過呼吸による誘発
脱力している子供のイラスト
  • 突然の瞬間的な脱力
  • 顔面、頭部外傷をきたしやすい
背中を反って、腕がぴくぴく発作している子供のイラスト
  • 全身がこわばる発作→グーッと背中を反って体を硬くし、腕などがぴくぴくする発作(間代発作)→発作後睡眠など→正常に戻る
手を服の上でもぞもぞしている子供のイラスト
  • 意識は混濁してぼーっとして、口をもぐもぐしたり、手を服の上でもぞもぞしたり、いつもおこなっている動作をする(自動症)
てんかんには、どんな治療をおこなうのですか?

てんかんの治療は、てんかん発作をおさえるお薬による治療をおこないます。てんかんをおさえるお薬は1種類からはじめて、効果がみられないときはほかのお薬に変えるほか、複数のお薬を使用して治療することもあります。お薬でてんかん発作をおさえられないときは、手術も検討します。

②難治性てんかん

難治性てんかんとは、どんな病気ですか?

難治性てんかんは、てんかんに対する複数のお薬を服用しても、てんかん発作が治まりにくい場合をいいます。日本では、結節性硬化症でてんかんがみられる患者さんの約5人に1人に難治性てんかんがみられるとされています。
てんかん発作の頻度として、平均で1週間に2回以上の発作が生じる場合が難治性てんかんと考えられています。このてんかんの発作は、いつ起こるかわからないため、日常生活において患者さんにもご家族にも大きな不安の原因となってきました。

難治性てんかんは、どんな治療を行うのですか?

結節性硬化症の治療は年々進歩しています。これまで、てんかんのお薬が効きにくかった患者さんにも、効果が期待できる治療法がいくつも出てきています。

お薬で治りにくい場合の一つの選択肢が手術です。てんかんの原因となっている脳の中の腫瘍を取り除いたり、電気的刺激を与えて発作を軽減させたりする治療などがあります。
また最近は飲み薬も大きく進歩しました。結節性硬化症であらわれる腫瘍を小さくする効果のあるお薬によって、てんかん発作の軽減も期待できるようになりました。

このように、てんかん発作に対する治療は飛躍的に進歩しています。てんかん発作が軽減されれば、患者さんとご家族の生活の質の向上にも期待が持てます。これらの選択肢の中から患者さんに適した治療はなにか、主治医とよく相談して決めましょう。

監修:鳥取大学名誉教授 大野耕策 先生